暖炉の前で編み物をする魔女
暖炉の前でロッキングチェアに揺られながら、編み物をする魔女ーー。なんだか、憧れる。
うちの祖母は、丸椅子に座ってミシン踏んでたので、やってることは全然違うのだけれど、私にはやっぱり魔女に見える祖母なのであった。
昭和初期の木造長居の借家に、暖炉なんてあるはずもなく、冬は石油ストーブ、夏は扇風機だったけれど。依然として祖母んちは、魔女の家みたいでした。
前置きが長くなってしまったけれど、私が編み物を始めたのは祖母の影響ではない(ないんかーい)。
なのになぜだか、編み物をしている自分と、ミシンを踏んでいる祖母が重なってしまうのです。
不思議だなぁ。
編むと言う行為が癒しそのもの
一本の糸を、かぎ針やら棒針やらの道具を使って、目を作って、一目一目ひたすら編んでいく。そして少しづつ形にしていく。
もう、この途方もない一歩一歩進む感じがたまらない。この過程が楽しくて仕方ないんです。
編み始めた段階で、「編む」という一つの大きな目標を達成しちゃってるのです。
だんだんと作品が大きくなって、その重みが伝わってくるのを感じるのが次のポイント。一目一目編んでいたものが、だんだんと重量をおびてくる。それが本当に愛おしいのです。
そして最後は完成の時。この直前は、完成させてしまうのがもったいなくて、まだいつまでも編んでいたくて、編み終わるのが名残惜しくなります。
かぎ針編みで
思い起こせば、初めての編み物はかぎ針編みでした。小学生だったので、当時持っていた人形の布団を編みました(なぜ布団?!)。
せっかく布団を編んだので、人形を寝かせてかぶせていたら、祖母に「人形、寝てるんかいな」と言われました。
服とか、せめてマフラーでも作ればいいのに、と大人になった今は思いますが。その時の私は人形に暖かい布団をかけたかったのかなぁ。
棒針編みで
次に挑戦したのは、棒針編みです。これにはハマりました。2本の棒を使って、互い違いに動かしながら、何かしらの作り上げると言うビジュアルが私の心を捉えました。
冒頭で書いた、暖炉の前でロッキングチェアに揺られながら編み物をする魔女イメージって、棒針編みですよね。
この棒針で初めて人間用の物を作りました。マフラーを編みました。自分のを編み、友達のを編み、学校の先生にも編みました。
あとは、帽子、セーター、レッグウォーマー、スヌード、膝掛けなど、どれほど編んだかわからないくらい毎年編みまくっています。
猫の洋服も編んで、たいそう嫌がられました。とほほ。
アフガン編みで
かぎ針と棒針が合体したような形のアフガン針で編みます。少しぷっくりしたような厚い仕上がりになるのがかわいくて、気持ちよくて、編み出したら止まらなくなります。
アフガン編みは始めたばかりですが、モチーフをたくさん編んで、つなげて何か大物にしたいと思っています。
魔女の部屋にありそうな、パッチワーク風のベッドカバーにできたらいいな。
これから編みたいもの
今編んでいるのは、推しているグループ「両特急」のライブ当選への願掛けで編んでいます。編んでいるものは、ライブ当日に着用するための推しカラーのマフラーです。ちなみにカラーはホワイト×グレーです。
今、8月で夏真っ盛りですが、冬に向けて編むのもまた、編み物の醍醐味です。私は寒いのが苦手なのですが、編み物のおかげで、冬を楽しめています。
これから迎える秋~冬、編み物で癒されたいと思います。